心のしくみは、おもしろそうだ!
中学生くらいを対象に書かれています。子供向けの心理学入門書というよりは、心理学そのものに興味をもたせるための本です。この本を読んで、心のしくみについてもっと勉強してみたいと思う未来の心理学者が現れるかもしれません。子供に分かりやすいたとえ話で進められていますが、内容は本格的で、大人でも読み返してしまうところもあります。「友情とか社交性とかは、人間が自分の本能的に持っている攻撃性を抑えるために、強められていくものだ。」と言う箇所など印象的でした。
もっと早く読んでおけば...
なんでこの本を買ったんだろう?いえ、決して後悔しているのではなく、逆に本書との出会いに感謝している。 1992年に出ている。少年向けの本であるが、もっと早く読んでおけば良かったと思う。 著者も後書きで書いているが、 『...子供の本を安易に考えていたぼくは、突きとばされたような気分だった。そして、いわゆる「くだいた本」「やさしく書いた本」を書いてはなるまい、と思ったのである。 』 つまり、文体は易しいが、内容に関しては『心と真剣に向かい合い、初めて覗くための基礎』を指南するものであると思う。 ユングやフロイトを読む前に読んでおけば良かった。息子にも勧めよう。 さて、心に響いた文を引用してみる。 『ぼくは、はじめのところで、人間のこころを海にたとえて話をした。』 『こころについて話をするなら、わざわざ海などをたとえに持ってこなくてもいいだろう。直接、こころの話をすればいい。』 『それができるなら、それがいいにきまっている。だが、それができるだろうか。できはしないのだ。』 『こころは、目で見ることも、大きさを測ることも、手で触れることもできない。』 『たとえ抜きで、こころのことを話そうとしてみたまえ。君も、それがどれだけむつかしいことか、すぐにわかるはずだ。』 『今までに、こころの底をさぐってきながら、君は、人間のこころが、その奥のほうで動物的な本能とつながりがあることを知ったわけだ。』 良くわからないが、「小人恐るべし」と言う言葉が頭に浮かんだ。
大人にこそ読んでほしい
子供向けに書かれた本ということでしたが、なんのなんの、これは今の大人にこそぜひ読んでほしい本だと思います。表現は平易ですが、平易な文章ほど中身の濃さがわかります。 一番共感できたのは「人間が忘れて来たこと」の章です。人間の差別をけしからんものだと思っても、それがどうしてなのかわからないと差別をなくすことができない。よく職業に貴賤はないといわれるけれど、それは、昔は職業で人間を差別してきたのでその考えを頭から追い出すためにいっているのだ。だから、学校でその話をされる間はまだ職業で差別される人間が残っているということで、それはとても恥ずかしいことだと思う、となだ氏は言っています。まさにそのとおり。 身近で遠い自分のこころ、特に無意識についてわかりやす!く書かれています。自分の子供が大きくなったらぜひ読んでみてほしいなと思います。
小中学生におすすめ
なだ氏はもう70歳になるのだという。なだ氏の精神科医としての社会批評は(立花某氏などとは対照的で)個人的かつ若干甘いヒューマニズムにあふれており、青年期になだ氏の著作を読んだ世代としては感慨深いものがある。この本はなだ氏の単行本処女作ともいえるもので、1970年に発刊された。小中学生にむけて、なだ氏がやさしく心理学を説いたものである。驚かされるのは現在読んでもみずみずしい輝きを失っていない点で、人間の「こころのメカニズム」の普遍性を思い知る感じがした。決して難しい語句や他人の文章を引用せず、誰でもが感じる心の不思議(おばけはなぜこわいか、気分とはなにか、不安とはなにか、など)を好奇心旺盛な世代に興味をもたせるような語り口で書かれている。現代の頭でっかちな精神科医たちのしたり顔の著作に飽き飽きした大人にもおすすめ。
”心” の世界への入門書
中学生の時にこの本と出会い、無意識の世界、自我の構造などといったいかにも難しい言葉で表される世界に興味がもてるようになった。文脈は非常に分かりやすく、小学生高学年から読める本。この本で”心”の世界に足を踏み入れてみては?
筑摩書房
信じることと、疑うことと (ちくま文庫) くるいきちがい考 (ちくま文庫) こころの底に見えたもの 権威と権力―いうことをきかせる原理・きく原理 (岩波新書 青版 (888)) 神、この人間的なもの―宗教をめぐる精神科医の対話 (岩波新書)
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